写真作家ノ·サンヒョン,‘時は止まらず流れる-東京 & 北京'展開催
今回の作品の特徴はカメラが主要被写体として登場することである。東京や北京の風景はすべて薄暗かったり搖れていたりして,まるで背景が流れるような感じを与える。こうした背景のぼかしに対して,カメラがくっきりとその外観を鮮明に映し出しており,より引き立って見える。
写真の中で映像のように流れて見える背景と対照をなし,鮮明な姿を保っているカメラは,あたかも目まぐるしく動く東京や北京の中で行く手を失い立ち止まっているように見える。だから写真を見る人々はまるで自分が魂の抜けたような都市ににゅうっと立っているかのような気持ちにさせられる。また同時に世の中と自分が対比されるような感情を経験する。
“写真を見る人が,自分と自分以外の世界との対立を経験することにより,世の中のすべてのものは違うということを感じてほしかった” “これを通して観客が,人もまた互いに異なるだけで,優劣や相反する関係にあるのではないという事実を悟ってくれたらと思う”と作家は話していた。
展示写真は同一主題で統一されているが,東京と北京で撮影された写真はそれぞれ異なる意味を含んでいる。東京で撮影された写真は被写体であるカメラのレンズが背景の方を向いており,北京で撮影された写真はレンズが観客に向いている。
作家は,レンズが背景の方を向いているカメラを通して,東京では世界を眺める人々の視覚を表現し,観客を眺めているカメラを通して,北京では多くの視覚から見える観客自身の姿を示してくれた。
作品に関した問い合わせはノ·サンヒョン氏に連絡することができる。(電話 +82-2-987-2869, +82-10-4844-2869, e-mail:shrimps1@naver.com)。
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